VC判定 振動計測システムと活用事例

概要

ISO 2631 に基づく精密機器の速度応答に関する論文Generic Vibration Criteria for Vibration-Sensitive Equipment, Colin G Gordon, SPIE99に基づき、精密機器の振動を評価するライブラリ（以下、VC判定ライブラリ）を提供しています。

VC判定ライブラリと「Raspberry Pi社製品を利用した振動計測システム 」を組み合わせることで、加速度センサーの計測データから計算した振動レベルを出力できます。

また、Raspberry Piにリレー制御基板を実装することで、振動レベルに応じたリレー制御を行うことができます。

VC判定とは

ISO 2631 に基づく精密機器の速度応答に関する論文"Generic Vibration Criteria for Vibration-Sensitive Equipment" , Colin G Gordon, SPIE99に基づき、精密機器の振動に対する許容基準を示すものです。許容振動基準は各種機器によって異なります。

対象機器の設置目安

振動計測結果（トリパタイトグラフ）

計測した振動データから実効速度の1/3オクターブバンドを計算し、VCレベルを判定します。下図の例であれば振動ピークがVC-B以上、VC-A未満に位置しており、このときVCレベルAと判定します。

VC判定ライブラリを用いることで、加速度センサーの計測データからVCレベルを計算・出力できます。

活用事例①（パトライトを活用したリアルタイム警告）

VC判定ライブラリの活用例として、リアルタイム警告システムを紹介します。VC判定ライブラリを導入したRaspberry Pi にリレー制御基板を実装し、パトライト制御することで、振動レベルに応じてパトライトが点灯するシステムをつくることができます。このシステムを用いることで、振動を常時監視し、振動のレベルをリアルタイムに可視化できます。このシステムを構築する場合には、「VC判定 振動計測システム サンプルコード 」をダウンロードの上、「VC判定 振動計測システム ユーザーズガイド 」をご覧ください。

※ここでは防水・防塵タイプのセンサーを使用した場合を紹介していますが、組込みタイプのセンサーを使用することも可能です。

システム構成例

※防水・防塵タイプセンサーの例を紹介しています。組込みタイプのセンサーを使用する場合、Raspberry Piとセンサーの接続方法は、Raspberry Pi社製品を利用した振動計測システムとモニタリングアプリ システム構成例 を参照してください。

事例紹介

上述のシステム構成を用いてクリーンルーム内の振動計測を行った事例を紹介します。

活用事例②（Web遠隔監視）

振動計測システム モニタリングアプリは、計測データをWeb画面に表示するWebアプリケーションです。VC判定ライブラリと組み合わせることで、ユーザーはPCからWebブラウザを通じてRaspberry Piにアクセスし、VC判定結果のグラフをリアルタイムで確認できます。このシステムを構築したい方は「VC判定 振動計測システム サンプルコード 」をダウンロードの上、「VC判定 振動計測システム ユーザーズガイド 」および振動計測システム モニタリングアプリ をご覧ください。

ドキュメント

プログラム

※以下のサンプルコードを利用する場合は、ソースファイル記載のライセンスに同意したことになります。

※以下のサンプルコードはRaspberry Pi 4B, Raspberry Pi 5に対応しております。