シリーズの概要
SG-9101シリーズは、スペクトラム拡散(以下”SS”)機能を搭載することで放射ノイズ(EMI)の低減する、プログラマブルSPXOです。SSの各種設定はお客様各自で選択可能です。専用ライター(SG-WriterⅡ)により、任意の周波数・SSの各種設定を書き込んで使用いただけます。
<SS各種設定>
変調幅:6種類
拡散タイプ:2種類
変調周波数:4種類
変調形状:3種類
シリーズ ラインアップ
民生向け製品:スタンダード汎用品 SG-9101CG/CE/CB/CA
概仕様
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ブロック図
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SG-9101CGA
AEC-Q100に準拠。+125℃まで高温動作に対応し、車載用途に適した信頼性を保持
概仕様
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ブロック図
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特長
スペクトラム拡散(SS: Spread Spectrum)とは?
出力周波数に対し、特定の周波数領域にわたり周波数を変調することにより、基本波および高調波のスペクトラムのピークを抑制し、EMIを低減する技術。
SG-9101シリーズは、SS機能を内蔵しているため、クロックのEMIに課題がある場合に最適です。
SS OFF
出力スペクトラムピーク
基本波:11.3 dBm
3次高調波:-1.5 dBm
SS ON
出力スペクトラムピーク
基本波:2.3 dBm
3次高調波:-12.2 dBm
各種機能のオプション
発振器のEMI低減例
スペクトラム拡散がONの時に、基本波および高調波周波数のEMIが低減します。
SS OFF

SS ON

スペクトラム拡散の各種設定値
お客様の設計に合わせた選択が可能です。
これらのオプション選択により、消費電流やサイクルジッタを含む電気的特性に変化はありません。
| 拡散タイプ | 拡散幅 | 変調周波数 | 拡散プロファイル | |
|---|---|---|---|---|
| センター拡散 | ダウン拡散 | |||
| C:センター拡散 | 02:±0.25 % | 05:-0.5 % | A:25.4 kHz | A:Hershey-kiss |
| D:ダウン拡散 | 05:±0.5 % | 10:-1.0 % | B:12.7 kHz | B:Sine-wave |
| - | 07:±0.75 % | 15:-1.5 % | C:8.5 kHz | C:Triangle |
| - | 10:±1.0 % | 20:-2.0 % | D:6.3 kHz | - |
| - | 15:±1.5 % | 30:-3.0 % | - | - |
| - | 20:±2.0 % | 40:-4.0 % | - | - |
拡散幅とスペクトラム例(センター拡散、変調形状:Triangle)
変調幅が大きいほどスペクトラムのピーク値が低減します。
スペクトラムピーク:-21 dB
スペクトラムピーク:-22 dB
スペクトラムピーク:-18 dB
スペクトラムピーク:-17 dB
スペクトラムピーク:-15 dB
スペクトラムピーク:-12 dB
変調周波数とスペクトラム例(センター拡散、変調形状:Triangle)
変調周波数が低いほど、スペクトラムのピーク値が低減します。
スペクトラムピーク:-21 dB
スペクトラムピーク:-24 dB
スペクトラムピーク:-25 dB
スペクトラムピーク:-27 dB
拡散プロファイルとスペクトラム例(センター拡散、変調周波数:25.4 kHz)
Triangleの変調形状にて、スペクトラムのピーク値が最も低減します。
No spread spectrum
Hershey-kiss
センター周波数周辺のスペクトラムピーク
(周波数密度)が最も高い
スペクトラムピーク:-20 dB
Sine-wave
拡散幅の両端周辺のスペクトラムピーク
(周波数密度)が最も高い
スペクトラムピーク:-17 dB
Triangle
スペクトル(周波数密度)が均一に分布・分散し、フラットになっている
スペクトラムピーク:-21 dB
各種機能のオプション選択
スタンバイ or 出力イネーブル機能の選択
いずれかの機能を選択することができます。
| #1:Hight | #1:Low | 特長 | ||
|---|---|---|---|---|
| 出力 | 発振回路 | |||
| S:Standby | 規定の周波数を出力 | Lowレベル (ウィークプルダウン) |
発振停止 | スタンバイ時電流が低い |
| P:Output enable | 発振継続 | イネーブル時間が早い | ||
tr / tf 仕様の選択
入力デバイスの使用合わせて、以下の3種類の tr / tf の選択が可能です。
| tr / tf 設定 | tr / tf | 条件 |
|---|---|---|
| A:標準モード | 3 ns Max. | fo > 40 MHz |
| 6 ns Max. | fo ≤ 40 MHz | |
| B:高ドライブモード* | 3 ns Max. | 全周波数帯 |
| C:低ドライブモード | 10 ns Max. | fo ≤ 20 MHz |
* fo > 40 MHz においては、高ドライブモードと標準モードは、同じ特性・仕様
※注意事項
#1ピンの機能に関して、SG-9101シリーズは、エプソンのスタンダードSPXOや従来品SG-9001シリーズとは異なる仕様・機能となります。
下記の内容、および各製品ページをご確認ください。
| #1ピン状態 | 機能 | |
|---|---|---|
| #1:OE or ST | High | 出力イネーブル |
| Open | 動作保証対象外 | |
| Low | 出力ディセーブル(OE) スタンバイ(ST) |
周波数・オプションプログラム機能
SG-9101シリーズは、ブランクサンプルと専用ライター(SG-WriterⅡ)があればお客様にてご希望の周波数を書き込んで評価にご使用いただけます。
スタンバイor出力イネーブル機能、tr/tf仕様のオプション選択もプログラム可能です。
詳細はこちらからご確認ください。





