ノイズ対策に最適
スペクトラム拡散機能付きプログラマブルSPXO「SG-9101シリーズ」

シリーズの概要

SG-9101シリーズは、スペクトラム拡散(以下”SS”)機能を搭載することで放射ノイズ(EMI)の低減する、プログラマブルSPXOです。SSの各種設定はお客様各自で選択可能です。専用ライター(SG-WriterⅡ)により、任意の周波数・SSの各種設定を書き込んで使用いただけます。
<SS各種設定>
 変調幅:6種類
 拡散タイプ:2種類
 変調周波数:4種類
 変調形状:3種類

シリーズ ラインアップ

民生向け製品:スタンダード汎用品 SG-9101CG/CE/CB/CA

概仕様

項目 仕様
出力周波数(fo) 0.67 MHz ~ 170 MHz
電源電圧 1.62 V ~ 3.63 V
周波数許容偏差​ /
動作温度範囲
±50 x 10-6 / -40 ℃ ~ +125 ℃
※周波数初期偏差、周波数温度特性、周波数電源電圧変動特性、周波数負荷変動特性、リフロー特性、周波数経時変化(+25℃, 1年)を含む
消費電流 3.7 mA Max.(fo = 20 MHz)
8.3 mA Max.(fo = 170 MHz)
機能​ 出力イネーブル機能(OE)
スタンバイ機能(ST)​
パッケージサイズ
ラインアップ[mm]
CG:2.5 x 2.0, CE:3.2 x 2.5
CB:5.0 x 3.2, CA:7.0 x 5.0

ブロック図

SG-9101CGA

AEC-Q100に準拠。+125℃まで高温動作に対応し、車載用途に適した信頼性を保持

概仕様

項目 仕様
出力周波数(fo) 0.67 MHz ~ 170 MHz
電源電圧 1.62 V ~ 3.63 V
周波数許容偏差​ /
動作温度範囲
±50 x 10-6 / -40 ℃ ~ +105 ℃
±100 x 10-6 / +105 ℃ ~ +125 ℃
※周波数初期偏差、周波数温度特性、周波数電源電圧変動特性、周波数負荷変動特性、リフロー特性、周波数経時変化(+25℃, 1年)を含む
消費電流 3.8 mA Max.(fo = 20 MHz)
8.4 mA Max.(fo = 170 MHz)
機能​ 出力イネーブル機能(OE)
or スタンバイ機能(ST)​
パッケージサイズ 2.5 x 2.0 mm

ブロック図

特長

スペクトラム拡散(SS: Spread Spectrum)とは?

出力周波数に対し、特定の周波数領域にわたり周波数を変調することにより、基本波および高調波のスペクトラムのピークを抑制し、EMIを低減する技術。
SG-9101シリーズは、SS機能を内蔵しているため、クロックのEMIに課題がある場合に最適です。


SS OFF

出力スペクトラムピーク
 基本波:11.3 dBm
 3次高調波:-1.5 dBm

SS ON

出力スペクトラムピーク
 基本波:2.3 dBm
 3次高調波:-12.2 dBm

各種機能のオプション

発振器のEMI低減例

スペクトラム拡散がONの時に、基本波および高調波周波数のEMIが低減します。

SS OFF

SS ON

スペクトラム拡散の各種設定値

お客様の設計に合わせた選択が可能です。
これらのオプション選択により、消費電流やサイクルジッタを含む電気的特性に変化はありません。

拡散タイプ 拡散幅 変調周波数 拡散プロファイル
センター拡散 ダウン拡散
C:センター拡散 02:±0.25 % 05:-0.5 % A:25.4 kHz A:Hershey-kiss
D:ダウン拡散 05:±0.5 % 10:-1.0 % B:12.7 kHz B:Sine-wave
- 07:±0.75 % 15:-1.5 % C:8.5 kHz C:Triangle
- 10:±1.0 % 20:-2.0 % D:6.3 kHz -
- 15:±1.5 % 30:-3.0 % - -
- 20:±2.0 % 40:-4.0 % - -

拡散幅とスペクトラム例(センター拡散、変調形状:Triangle)

変調幅が大きいほどスペクトラムのピーク値が低減します。

スペクトラムピーク:-21 dB

スペクトラムピーク:-22 dB

スペクトラムピーク:-18 dB

スペクトラムピーク:-17 dB

スペクトラムピーク:-15 dB

スペクトラムピーク:-12 dB

変調周波数とスペクトラム例(センター拡散、変調形状:Triangle)

変調周波数が低いほど、スペクトラムのピーク値が低減します。

スペクトラムピーク:-21 dB

スペクトラムピーク:-24 dB

スペクトラムピーク:-25 dB

スペクトラムピーク:-27 dB

拡散プロファイルとスペクトラム例(センター拡散、変調周波数:25.4 kHz)

Triangleの変調形状にて、スペクトラムのピーク値が最も低減します。

No spread spectrum

Hershey-kiss

センター周波数周辺のスペクトラムピーク
(周波数密度)が最も高い
スペクトラムピーク:-20 dB

Sine-wave

拡散幅の両端周辺のスペクトラムピーク
(周波数密度)が最も高い
スペクトラムピーク:-17 dB

Triangle

スペクトル(周波数密度)が均一に分布・分散し、フラットになっている
スペクトラムピーク:-21 dB

各種機能のオプション選択

スタンバイ or 出力イネーブル機能の選択

いずれかの機能を選択することができます。

  #1:Hight #1:Low 特長
出力 発振回路
S:Standby 規定の周波数を出力 Lowレベル
(ウィークプルダウン)
発振停止 スタンバイ時電流が低い
P:Output enable 発振継続 イネーブル時間が早い

tr / tf 仕様の選択

入力デバイスの使用合わせて、以下の3種類の tr / tf の選択が可能です。

tr / tf 設定 tr / tf 条件
A:標準モード 3 ns Max. fo > 40 MHz
6 ns Max. fo ≤ 40 MHz
B:高ドライブモード* 3 ns Max. 全周波数帯
C:低ドライブモード 10 ns Max. fo ≤ 20 MHz

* fo > 40 MHz においては、高ドライブモードと標準モードは、同じ特性・仕様

※注意事項
#1ピンの機能に関して、SG-9101シリーズは、エプソンのスタンダードSPXOや従来品SG-9001シリーズとは異なる仕様・機能となります。
下記の内容、および各製品ページをご確認ください。

  #1ピン状態 機能
#1:OE or ST High 出力イネーブル
Open 動作保証対象外
Low 出力ディセーブル(OE)
スタンバイ(ST

周波数・オプションプログラム機能

SG-9101シリーズは、ブランクサンプルと専用ライター(SG-WriterⅡ)があればお客様にてご希望の周波数を書き込んで評価にご使用いただけます。
スタンバイor出力イネーブル機能、tr/tf仕様のオプション選択もプログラム可能です。
詳細はこちらからご確認ください。