RTCモジュールの特長・機能

RTCモジュールの基礎や機能、
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RTCモジュールに関して
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1. 特長

1-1. 概要

セイコーエプソンの水晶振動子内蔵RTCモジュールは、低消費電力で高精度な日時情報の管理と共に、ウェイクアップタイマー、電源切替、タイムスタンプなどの豊富な機能でシステムの低消費電力化と多機能化をサポートします。

1-2. 主な特長

  • 低消費電力構成なので、メインMCUが動作していない期間もRTCモジュール単独で計時・システムの異常などを記録できる。
  • 水晶振動子内蔵、また一部製品は温度補償発振器内蔵により、RTCモジュール単独で高精度な日時情報を保証・管理できる。
  • AEC-Q100/200対応製品も豊富にラインアップ。

1-3. 推奨製品ラインアップ

用途 機種名 主な特長 インターフェイス バックアップ消費電流
Typ.(3V) [μA]
動作温度
Max.
DTCXO 機能
電源切替 リセット出力 タイムスタンプ イベント入力端子
民生
産業
RX8901CE
高精度 タイムスタンプ I2C 0.24 +105℃   32回
RX4901CE
高精度 タイムスタンプSPI 0.24 +105℃   32回
RX8111CE 低パワー タイムスタンプ I2C 0.1 +105℃     8回
RX4111CE 低パワー タイムスタンプ SPI 0.1 +105℃     8回  
RX8130CE リセット出力
2次電池充電管理
I2C 0.3 +85℃      
RX8804CE 高精度 I2C 0.35 +105℃     1回
RX8900CE 高精度 I2C 0.7 +85℃      
車載 RA8000CE 高精度 +125℃
AEC-Q100
I2C 0.3 +125℃   2回
RA4000CE 高精度 +125℃
AEC-Q100
SPI 0.3 +125℃   2回
RA8804CE 高精度 AEC-Q100 I2C 0.35 +105℃     1回
RA8900CE 高精度 AEC-Q200 I2C 0.7 +85℃      

2. 温度補償による時刻情報の高精度化、低パワーでユニークな機能紹介

2-1. 温度補償|温度が変化しても、スタンドアロンで高精度時刻情報を提供

RTCモジュールにDTCXO(デジタル温度補償発振器)を搭載。お客様の基板上の温度が変化しても、±3.4ppm(日差0.3秒相当)の高精度時刻情報をスタンドアロンで提供します。

音叉型水晶振動子は、上図左で示したとおり周囲温度に対し発振周波数が変化する特性を持っており、時計精度を向上させるためにはこれを補正する技術が求められます。そこでエプソンが採⽤しているDTCXO(デジタル温度補償発振器)による周波数精度補正方法の概要を上図右に示します。

これは⼀定周期毎に周囲温度情報をデジタル値に変換し、その温度に適した補正値をメモリーから呼び出して発振周波数を補正する方法です。具体的な発振周波数の補正方式としては⼤きく分けて「容量緩急方式」、「論理緩急方式」の2 種類があります。エプソンのRTCモジュールでは、主に「容量緩急方式」を用いています。

DTCXO(デジタル温度補償発振器)による温度補償の詳細については下記のPDF資料にて詳しく解説しています。

2-2. 低パワー|お客様システムの低パワー化に貢献

MCUのスリープモードに比べ、一桁低い消費電流で時刻情報を保持できます。計時最低電圧も1.1Vまで対応。さらに、Low Leak ICによって高温動作時の消費電流がほとんど上がりません。お客様システムのスリープ時の低パワー化に大きく貢献します。

2-3. ユニーク機能①|電源切替

RTCモジュールが主電源の電圧降下/上昇を検知し、自動的にバックアップ電源と切り替えて動作します。MOS Switch採用によりリーク電流や電圧降下が抑えられるため、ダイオードOR回路に比べシステム全体の効率的なパワーマネジメントが可能です。

2-4. ユニーク機能②|タイムスタンプ

タイムスタンプとは、あるイベント(信号)を感知したときの時刻を記憶しておく機能です。MCUにも同じ機能はありますが、RTCモジュールに内蔵された機能を使えばMCUをスリープできるため、システム全体の低パワー化が可能です。

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2-5. ユニーク機能③|リセット

メイン電源の低下/上昇を検出し、MCUにリセット/リセット解除信号を出力します。長年培ったアナログ技術力により、単体リセットICと同等レベルの機能をRTCモジュール内に取り込みました。外付けリセットICが不要となるため、お客様の基板面積および搭載部品点数、コストを削減できます。

2-6. ユニーク機能④|充電制御

バックアップ電源電圧監視機能により、バックアップ電源用2次電池の満充電検出(過充電防止)が可能です。バックアップ電源駆動への切替え前を含めたシステム全体の駆動時間を延ばせます。

2-7. その他機能|ウェイクアップタイマー

任意の周期で定期的なウェイクアップ割り込みを発生させる機能です。ウォッチドックタイマーやメンテナンス時期の通知などに使用できます。

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